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棚卸資産・売掛債権の回転期間

以前の記事で、「自己資本比率」と「債務償還年数」は、融資審査の際、重視される指標であることを解説しました。(参照:融資審査で重視される財務指標「自己資本比率」と「債務償還年数」)

その記事にも記載しておりますが、それ以外にも決算書を確認するうえで確認しておいたほうが良い財務指標はいくつかあります。

今回は、棚卸資産や売掛債権が適正に回っているかを確認する指標である「棚卸資産回転期間」と「売掛債権回転期間」について解説していきます。


棚卸資産回転期間

商品や製品を扱う業種の場合、基本的には在庫を抱えることになります。

製造業であれば完成した製品・作っている途中の仕掛品・原材料等、不動産販売業であれば販売前の土地・建物等、飲食業であれば食材や飲料類等、様々な在庫があります。

しかし、在庫というのはなかなかくせもので、少なすぎると販売機会を逸して売上が伸びませんし、抱えすぎてしまうと資金繰りの悪化につながります。

故に、適正な在庫の回転期間を把握し維持し続けることは、資金繰りを管理するうえで必須となってきます。

適正な在庫がどれくらいかは、業種・業態により異なりますが、日本政策金融公庫のホームページ上において、小企業の業種別の平均的な財務指標が出されているので、そちらを参考にしてもよいでしょう。(参照:中小企業の経営等に関する調査)

尚、棚卸資産の回転期間の計算式は下記の通りとなります。


算式

棚卸資産÷売上原価×365※

※回転期間を日数でなく月数で把握する場合には12


不良在庫を多く抱えてしまうと、この数字が大きくなってしまいます。

在庫を購入する際は現金が出ていくのに、それがまだ在庫のままでいる(売れていない)ということは、上記にも記載している通り、必然的に資金繰りは悪化します。

在庫を持ちすぎている状態になっていないか、気にかけるようにしましょう。


売掛債権の回転期間

では、売り上げれば資金繰りが改善されるかというと、そうではない場合があります。

掛けや手形商売をしている場合、例え売り上げることができたとしても、現金回収しなければ資金繰りは改善しません。

現金商売をしている場合は特に意識する必要はありませんが、建設業や製造業の場合、売掛債権の回収までに日を要してしまうことがありますので、売掛金や受取手形の管理をしっかり行うようにする必要があります。

尚、売掛債権の回転期間の算式は下記の通りとなります。


算式

売掛債権の合計額÷売上高×365※

※回転期間を日数でなく月数で把握する場合には12


仮に、売り上げたはいいが債権が回収できないとなると、仕入れや製造、販売に掛かったコストすべてを自社が負担することになってしまいます。

得意先別に売掛帳や手形帳を作成して、債権の回収遅れや回収漏れ、不良債権がないかを常に意識するようにしましょう。

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