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代表者借入金について

こんにちは。尼崎市にて創業サポート・税務サポート等を行っております金子税理士事務所です。


社歴の長い同族会社においては、会社の貸借対照表上に「代表者借入金」が計上されているところもおおいのではないでしょうか。

代表者借入金は、決算書を見る上では、一般的に自己資本として見られ、又利息を計上する必要もないので、通常の法人の事業活動を行う上では特に意識することのないところです。

しかし、代表者に相続が生じた際、代表者借入金は相続財産として相続税の課税対象となってしまいます。

会社の株式に対して相続税が課税されるのは仕方がないですが、被相続人が会社に貸していたお金に相続税がかかってくるのはどうか?と思う方も多いかと思います。

今回はこの「代表者借入金」の処理の方法についてみていこうと思います。


1.金銭で返済する

会社が個人から借りたお金であるなら、お金で返済する。

一番オーソドックスなやり方です。

役員報酬を少し減らしてその分代表者借入金の返済で補えば、個人の手取りはほぼ変わらず、代表者借入金を少しずつ減らすことができます。

又、役員報酬を減額しているのであれば、所得税等の個人税負担を軽減することもできます。

(その分法人の損金は減少してしまいますが・・・)

尚、役員報酬を変動させる場合、原則として期首から3か月以内に行う必要があるので注意が必要です。


2.贈与する

法人の代表者借入金は、代表者の立場から見れば会社に対する貸付金という債券です。

当該債権を身内の方に贈与するという方法です。

年間110万円までであれば、贈与税はかかってきませんので、徐々にではありますが、代表者借入金を減少させることができます。

この場合、贈与の事実を証する書類を必ず保管するようにしてください。


3.債務免除する

会社に多額の繰越欠損金があるのであれば、債務免除するという方法をとることもできます。

代表者個人が会社に対する貸付金を放棄することで、会社側から見れば、債務免除益という利益があがることとなります。

当該債務免除益と繰越欠損金をぶつければ、法人税の課税の問題は解決されます。

尚、会社の株主に代表者以外の方がいらっしゃる場合には、みなし贈与にも注意する必要があります。

(会社側にとっては代表者借入金という債務が消滅するため、得をします。得をするということは会社の株価は上がります。代表者以外に株主がいれば、その方も間接的に得をするということになるのですが、それが代表者からその方に対する贈与だと指摘される可能性もあります。)


4.代物弁済

会社で抵当権の設定されていない不動産を所有している場合、当該不動産を代表者に代物弁済により時価で譲渡して、譲渡後は個人が会社に当該不動産を賃貸するという方法もあります。

この場合、当該取引が税務上のセールアンドリースバック取引に該当しないことに留意する必要があります。また、同族会社との間での取引のため、租税回避との指摘を受けないよう、双方の経済合理性にも十分に考慮する必要があります。


※借入金の資本組み入れによる方法は、資本に組み入れる金額は代表者借入金の時価によることとされており、場合によっては多額の債務免除益が生ずることもあるので、今回の解説では省略しております。また、 内容について簡便性を考慮して一部説明を簡略化しております。ご了承くださいませ。